・1:安全は乗船者本人の自己責任
ISPA(国際セーリング&パワーボート協会)の方針に従い、”まがもん”では、乗船者の安全は基本的に本人の責任とさせていただきます。
落水をしたり、あるいは事故にあったとしても、原則として当方は責任を負いません。
落水・事故の危険性を感じたときには自らの身を守るために、船長命令に背かない範囲でできうる限りの事をしてください。
特にハーネスやライフジャケットの着用などは少しでも危険を感じたら自己判断で行ってください。(もちろん船長命令のあった場合も着用は義務です。反対に船長命令で着用を禁止した場合も指示に従ってください)
原則として、ライフジャケットは(できれば睡眠時も)着けっぱなし、夜間や天候悪化時はハーネスも着けっぱなしだと思ってください。
・2:船長命令は絶対
海上関連国際法と国際海上慣習に従い、船上では船長命令・指示は全てに優先させてください。万一法規法律、良識、常識に反した行為を船長が指示したり、あるいは行っていた場合でも、その場では指示に従い、陸上に上がってから当局に通報をしてください。日本国内では海上保安庁(電話番号118番)が担当となります。
海上では法規上予測不可能な事態が頻発するため、緊急避難的に法規を破ることもありえます。
その際には、船長指示に従って法規を破った乗船者は原則として罰せられず、全てが船長責任となります。
・3:安全報告の義務
乗船者には、船長に対して船舶の安全面で気がついたことを速やかに報告する義務があります。
ちょっとしたことでも「あれ?」「変だな?」と思ったら、即座に報告をしてください。安全報告の義務は乗船者の他の全ての義務に優先しますので、船長が寝ているときには叩き起こしても構いません。
前述2項での法律に反した行為があることに気がついた場合にも、船長にそのことを報告することが望ましいとされています。
ただし、報告後もなお船長指示が変わらない場合には遅滞なく速やかに指示に従ってください。
また、船長は、安全報告に対して回答をしないこともあります。(報告を受け取ったという返答はできうる限り行います)
・4:15分前集合、5分前行動
陸上と異なり、潮汐や日照、風力に強い影響を受ける船舶では、ほんの数分のズレが命取りになることも多々あります。陸上よりも時間には数段厳しい心構えでいてください。
例えば、15分前に集合の無い場合には、行方不明として捜索が始まる可能性もあります。
航海前の集合では、30分くらい前に来ると良いでしょう。
・5:報告・行動・声出し確認
行動前には恥ずかしがらずに声を出して自分のこれから行う行動を申告してください。また、他人の申告を聞いた場合には、確認の声出しを(できればその内容を復唱)してください。
また、なるべく積極的に考えて、自ら行動を起こすようにしてください。
・6:体調に敏感に
海の上で体調が悪化しても、病院搬送までに数時間以上を要することもざらです。
体調が少しでも悪い場合にはすぐに船長に報告してください。
特に、冷えてきた場合には、海上では即座に生命の危機に陥る場合(低体温症)がありますので、できる限り速やかに報告してキャビンに入る・温かい服を着るなどの対応をしてください。
また、乗船前に体調に不安がある場合には、原則として乗船をお控えください。
持病のある方も、乗船前に船長にご報告ください。
女性の場合、生理時にも恥ずかしがらず速やかに船長に報告してください。
・7:天候変化に敏感に
天候は、陸上での経験とは比べ物にならないほどダイレクトに船舶の航行に影響を与えます。
天候の変化や情報には常に敏感でいてください。
乗船3日前くらいから天気予報には目を通しておくと良いと思います。
・8:トイレは港内では使用禁止
意外かもしれませんが、船のトイレは未だに前時代的な垂れ流し式です。
したがって、港の中でトイレを使うと・・・分かりますよね?
また、洋上でもトイレを使用する前には船長に報告をしてください。(普段は電源を切ってあります)
風向きや進行方向、設備の都合で使用できない場合もありえますが、報告ありしだい全力でトイレ使用の努力をします。
また、トイレを汚したら、自分で始末をしてください。
・9:携帯電話を忘れずに
日本沿岸では携帯電話が力を発揮します。
必ず充電して、できれば防水パッケージに入れておきましょう。
防水したら、落水時にも報告できるように常に持ち歩くと良いでしょう。
緊急通報は、118番です。
|