SIGGRAPHで、通常の観光と明確に違うところのひとつに、使用するホテルが非常に限られる、というところがあります。
何しろ、朝8時から深夜まで、タイトなスケジュールでさまざまなイベントが目白押しなので、通常の観光のような、「バスで移動して」とか、「ここは電車で一駅なので」といった論調が通用しないのです。SIGGRAPHの公式ページからも予約が出来ますが、このページはあっという間に埋まってしまう上、このページからの予約可能ホテルでも、実際には実用には苦しいところも混じっています。
とにかく、早め早めに会場付近、しかも徒歩圏内のホテルについて情報を仕入れ、治安と生活支援機能だけを見て、そこを押さえた者が勝ち。結構激しい情報戦なのです。
ところが、Los Angelesならばともかく、サンアントニオの場合、どこをどうやっても、日本ではリアルなホテル情報を入手できないんですよね・・・
で。今回、私はLa Mantion Del Rioなるホテルの予約に成功しました。ここは、古い学校を改造した川沿いの風光明媚なホテル、だそうです。しかし、やはりどこをどうやってもホテル側の宣伝以上のリアルな情報は入手できません。もはやこうなると一か八か。
しかし、この一か八かには、私はまったく自信がありません。私は去年宿泊したホテルで、SIGGRAPH初日にホテルの目の前で銃撃戦、その数日後に日本人女性が近隣でレイプされ大騒ぎになり、その後は朝からホテルの不当解雇に対する抗議行動の垂れ幕の中SIGGRAPHに通い続けるという、なかなかハードな日々を送った実績があります。しかも今年宿泊するホテルには、A社のKさんという、これまたホテル運の無さでは定評のあるお方も宿泊することが決まっております。
で。サンアントニオの街を、空港からリムジンバスで移動。
を! 結構風光明媚な街ですね!

これが有名なアラモ砦です。
バスは、会場近くのマリオットホテルを通過。私の泊まるホテルと同価格帯でこの美しさなら、期待は持てそうです。

太陽の光を全身に受け、マリオットホテルは、光り輝いています。
全米一番治安の良い街、というだけあって、本当にどこもかしこもきれいです。
・・・で。
リムジンバスが私の宿泊するホテル名を告げ、そこを降り立つと・・・!!

・・・予感的中。
風光明媚な街の中、ただ一ヶ所だけ見た生ごみの香りのするエリア。なぜかその道を挟んで反対側に、我が宿泊ホテルは建っておりました。見れば、目の前のぼろい建物は映画館。なるほど、映画館の裏って、とにかく汚れやすいところだもんね・・・

とはいえ、ホテルそのものは、きれいで立派なものです。サービスも万全で、周囲も治安が悪いというわけではなく、ただ、少々見栄えが悪いだけ。会場までも十分徒歩圏で、しかも、リバーウォークという川沿いの素敵な道を歩いてゆくことが出来ます。
さすがはSIGGRAPHの公式サイトにも案内のあるホテルだけあって、非常に立派なところです。ただ、リバーウォークに出られなくなってしまう深夜は、ちょっと出歩きにくいかも知れませんが・・・
ともかく、去年と違って、命の危険を感じることは無さそうです。そう考えるとまあ当たりかな?
一般の観光客が深夜に徒歩でうろちょろすることはありえないので、日本の旅行会社でも、良いホテル、という認識しかないのです。予約前に地図を見れば、映画館の裏に建っているホテルだから深夜は動きづらいかも、ということはすぐにわかったはず。完全な準備不足ですね。
深夜まで徒歩で移動することの多いSIGGRAPHは、海外旅行としては少々特殊な存在。このようにSIGGRAPHでは、事前準備が大切なのです(T_T)